あとがき

---- 本サイトの音楽ファイルも含めて、最近の私は新しい8弦ギターを独奏で使っています。
カシミロ・ロサーノ (Casimiro Lozano) というスペインのクエンカ (Cuenca)在住の製作家の手になるもので、
2016年製です。表面板がいわゆるダブル・トップ仕様で、他にも主に音量アップを企図した新工夫が見られます。

---- とは言っても、このギター、他の多くのダブル・トップや力木ラティス仕様とは一線を画しております。
悪く言えば中途半端ですが、伝統的な音色の味わいを極力残しつつの新機軸を打ち出したもので、
私はそれを高く評価しています。

---- と言っても、この21世紀に入った頃から注目されはじめた新工法も、その効果のほどは僅かなものでしかないでしょう。
それは弾いている本人の気分を大きく左右するでしょうが、客観的に見て、従来のギターの印象を根底から変えるには至っておりません。

---- もっとも、その「気分」こそが重要であって、それが演奏というものの出来に直結するのですから、軽視すべきでないことも事実です。
ともあれ、2年余り経過して慣れてきたこの新鋭器を大事に、かつ冷静に吟味しつつ弾いていくつもりです。

ありがとうございました。次の更新は10月末予定です。
なお、この満月をクリックすればトップページに戻ります。

----- 梅本雅弘

(追記/自己紹介)
----1952年奈良県大和高田市生まれ(出生当時の我が村は天満村字奥田と呼ばれていた)
1972年から1975年までスペインのアリカンテでギターをホセ・トマス氏に師事。
当地のオスカー・エスプラ音楽院で和声学など楽理一般を学ぶ。
1974年アリカンテ国際ギターコンクールで優勝。ホセ・ラミレス氏製作のギターを贈られる。
特に師のトマス氏発案による8弦のギターを愛用して現在に至る。
最近は第2のプロフェショナル技能としての楽譜製作の仕事も少し受注しているが、
原点のギターに、迷わず奮闘中。